世界一やさしい問題解決の授業―自分で考え、行動する力が身につく(渡辺健介)

問題解決って大切だろ

世界一やさしい問題解決の授業―自分で考え、行動する力が身につく

世界一やさしい問題解決の授業―自分で考え、行動する力が身につく

もう一度読み返してみたくなり手にとる。
自分で解決していくという考え方を持つことにより自信が生まれ好循環な思考回路ができあがっていくと考えられる。
それが、若いときからならなおよい。中学時代、高校時代、何かと問題が起きているが、それに悶々とするだけで何も対応ができていなかった。対応していたとしても思いつきのようなその場しのぎのものばかりで、自分のしてきた行動に理由があるのかと聞かれると疑問である。決して思いつきが悪いと言っているのでなく、頭を使っていたのかというところにいきつく。知識社会と言われる今、頭は、使わないと衰退していくだけだと言われている。ならば、若いときからガンガン頭を使っていたほうが、先の幸福につながるように感じる。
以下、ノウハウ的な要素が強いが、興味深かった点を引用してみる。

・問題が起きたことを嘆くのではなく、前向きに「どうすればよいか」を考え抜いて、すぐに実行します。必要があれば、方向修正もします。考えて行動することそのものを楽しんでいて、成功からも失敗からも何かを学びとってどんどん進化するものです。

人間の成長欲と楽しさにおいて、自己成長の効率性を考えると、プラス思考であることに悪いことはない。「楽しんだもん勝ち」という言葉があるが、成長という視点からもこの言葉があてはまる。

・現象を起こしている原因を明らかにし、効果的な打ち手を考え、実行していくということなのです。漠然とした問題や、途方にくれそうな大きな問題でも、じっくり原因を見極め、小さな問題に分解し、一つずつ解いていけばいいのです。

ニューヨークで犯罪が、多発していた時期に壁の落書きなどを地道に減らしていったら、全体の犯罪も減ったとうのは有名な話。このときもきっと、おおきな問題を解決するときに、その大きな問題に真っ向勝負することも必要なときもあるが、分解して小さな問題を順に解決することが効果があがるということ。日常の生活においても、何か質問をされるとあてずっぽうに答えてしまうことが多い。例えば、1時間番組の中で、スポンサーのCMは最低何回流れるのかと聞かれたときに、なんとなく4回と答えるのと、1時間は、60分であり、だいたい15分ごとにCMがきているから4回と答えるのでは、大きな違いがあると考えられる。前者は、無意識のうちに後者のような思考回路が働くような脳になっての回答であればいいが、そうでなかったら脳が生きていない。後者のようなことを意識的にしていくことが問題解決をマスターしていく脳なのだと考えられる。

・最初からびっしり細かい木は書けません。まずは、メモ書きでもよいからアイデアをリストアップしたうえで、似たもの同士グループ化しましょう。次に「ほかには何があるが」「具体的にはどういうものか」といった質問を自分に問いかけてみます。
・分解の木は、左から右に作っていかなければならない、というものではありません。途中で煮つまったら、とりあえず思いつくアイディアを全部書き出して、それから並べ替えてもいいのです。グループ化して分類していくうちに、最初は思い浮かばなかったようなアイディアが浮かぶこともあります。

最初は、量をだしてその後にグループ化。煮詰まったら繰り返し。こうしてブラッシュアップしていく。

・スケジュールを立てるときは、このように期日から逆算して、時間配分を考えましょう。大事なこともそうでないことも一緒くたにして後回しにしていては、どんな願いもかないません。逆にいえば。こういう癖をつけておくと、大きな問題も、大勢の人数で取り組むようなこと、簡単にできるようになるのです。

バードアイというか俯瞰的にみて、細分化して考え、また全体をみてみる。繰り返し。

・目標は達成しなければ意味がありません。あいまいなものだと、どうやって達成するのかが見えづらいので、「何を」「いくらのものを」「いつまでに」「どうやって」など、なるべく具体的に決めることが重要です。

抽象的なことを具体的な考え方に移し変えることができたら一歩前進。日常から具体的に、具体的に。

・始めにたくさんのアイディアを書き出し、うまくいかなそうなものを削っていけばよいのです。最初にいいアイディアがたくさん浮かべば浮かぶほど、目標を達成するいい案が浮かぶ可能性が高まります。
・完璧な木を作ることにとらわれないでください。目的はあくまで、「分解の木」を利用して具体的なアイディアをもれなくダブりなく多く出すことです。

アイディアを浮かべるには、マッピングコミュニケーションからの以外なつながりからの発想などが効果的。そして、それをグループ化してまとめる。そこから分解の繰り替えし。だが、完璧という抽象的なものでなくMECE的にみて抜けがなければ終わり。

・いったん可能な限り広げた「分解の木」を絞っていきます。全部を実行に移すのは無理なので、実現できそうもないもの、効果が期待できないもの、時間がかかりすぎてしまいそうなものなどを消していくのです。また、自分の価値観に会わないもの、自分らいしくないものを消しましょう。無理してやっても続きませんから。

広げたアイディアをどうするかは、その時の前提や条件がフィルターにかける。そうなると具体的な目標をたてておくことの必要性が、高まり、こういったところで効果があらわる。

・こうして絞りこんだ「分解の木」をもとに仮説を立てるのです。
・仮説を立てれば、調べることが明確になるので、行き当たりばったりで情報収集するより、はるかに楽になります。
・仮説は間違っていてもよいのです。間違っていることに気づいたら、仮説を修正すればよいだけの話です。大事な判断をするときは、一歩踏み込んで考えたり、調べたりすることが、遠回りに見えても、結局は目標を達成する早道になることが多いのです。

仮説をたててから、情報収集する。その前に、考えていることの基礎的なことは頭に入れる必要性はあるであろう。でないとアイディアもでてこないのではないか。

何度も意識的繰り返して仕組み化し、無意識に思考ができるように。できなくなったら、振り返ればいい。