村上隆トークイベント

GEISAIもあと2日で開幕。GEISAIの宣伝も交えて村上隆のトークイベントApple Store, Ginza 3Fにて開催された。guestなどの詳細はHPで確認してもらうことにして、1時間のトークイベントの概要にそりながら、勝手気ままに書いていきたい。


18:30にスタート予定。15分くらい前に着き、どうにかして座れた。階段上らないで、エレベーターを待っていたら座れなかった。というのも開始直前には立ち見も含めて満員(pressを含めて)。僕の知っているGEISAIではない。こんな宣伝を大掛かりにやるなんて考えられない(GEISAIの歴史はコチラで)。村上隆のGEISAIへの力のいれようを感じた。moneyもかなり投入しているのであろう。


最初は、佐藤玲さんとフィリップ氏でのトーク佐藤玲さんは、何週間か前の情熱大陸に出演していた。この出演も佐藤玲さんのNY個展の告知にあわせたのはもちろんのこと、GEISAIへの告知にもつながる。こんなことまでもするのかGEISAI実行委員会。というよりもカイカイキキ。断っておくが、僕は決してGEISAIを卑下にみているのでなく、よくある自分が昔から知っていたインディーズバンドがメジャーで有名になってなんか悔しいというかさみしいというか、ただのエゴの塊のようなもを感じている。


話をもとに戻すと、佐藤玲さんはGEISAI#1で発掘され、育ってきた人物。「苦節6年」と情熱大陸で言われていたが、実際はそんなに苦しいというわけではないですよ。とオーラはだすも、緊張なのか疲れなのかわからないが、佐藤玲節が弾まない。村上氏も質問を変えどうにか引き出そうとするが、どうにもならず。村上隆とやってきた6年をすこしでも語ってもらいたかったの正直な思い。


村上氏も切り替えてフィリップ氏に焦点をしぼる。フィリップ氏のことは僕はよく知らない(というよりもアートの世界のことを知らない素人。ただ、村上隆が好きなだけ)。現代アートのことをよく知っているなというのはかなり失礼な言い方だが、こういった人がアートビジネスを構築している人達なんだなと思うとおもしろい。村上隆もフィリップ氏がGEISAIのことをうまくモチアゲるので、「こういう人が、アートをどんどんモチアゲて、お金もちにどんどん買わせるのだ」と言っていた。欧米では本当にマーケットができているのだなとつくづく感じる。マーケットができるには提供する側と消費する側が必要だが、日本はどうも両方とも絶対数的には多いのだが、ひとつひとつの単価が低いような感じがする。これは勝手な思いつき。


そして、19:00くらいから村上隆がGEISAIについての思いを語りだす。GEISAIを始めるきっかけだが、復活させるきっかけだったか忘れたが、こんなことを言っていた。「セレブと一緒に食事をしていても雑誌とかで見てる分いはいいなと思っていたが、なんかおもしろくない。何がおもしろか、何が好きかを考えたときに学園祭のようなものが好きだと思ったのがきっかけ。」セレブと一緒に食事をしてるということはおそらく復活させるきっかけだと思うが、自分の記憶があいまい。自分が感じたのは、自分の好きなことをやろうというよりか、好きなことをやれる準備ができたんではないかと思う。というのも、朝霞のプレハブ小屋でボランティアを募り作品を作り、そこからスタートし、セレブの仲間いりである。ある意味ひとつのバーを越えたであろう。そこで、自分が次にやりたいというか本当にやりたいことはなんなのかを考えたりしたのかな。これは凡人の考えである。だが、経済的な豊かさがマインドを変える要因になったことは否定できない。中心だけでなく全体の底上げをはかったほうが結果的にでかいことをやっていることになる。そっちへ気が回っているように思う。


そんなことはどうでもいいとして、流れが前後するが、話のはじめにいくつかのムービーをみた。4本。
これは最初にみた二つ。(あとの二本はメモ取り忘れた。そっちのほうが個人的には好き。GEISAIに登場するのでそこで思い出すことにする。)


このふたつでなにが言いたいのかよくわからなかった。
結果としてはこれがアートというものではないのかということ(ここまでは言っていないかもしれない。)
あるものを定義しなおすというか、あるものをアートというフィルターを通して再構築する。それが、アートなのではないかということ。村上隆氏の批判に一番多いのが、日本のオタク文化の模倣だという批判。これは本人も言っていた。だが、村上氏いわく、日本のアニメをアートというフィルターに通して表現しているといこと。これが模倣ではないとはいいきれないが、模倣が駄目だとなったらこの世にあるものはなにかのマネだらけであり、マネるという能力が人類の進歩にもたらした影響は多きいと僕が勝手に思っている。だから、村上隆のいいたいこともわかったような気でいる。


現代のアートはバブルであり、アートがmoneyを基準で計られることに違和感を強く持っているということは強く感じられた。
だから、何か新しいものをつくりだしていくという行為が自分の中でmoney以上に好きなことになったんだと感じるトークであった。


2日後のGEISAIを楽しみに待つとしよう。