クオリア日記(茂木健一郎)

茂木さんは、おもしろい。

本ではないのだけれど、最近、茂木健一郎さんの「クオリア日記」にアップされている講演を聞いている。まだまだ、全部聞いたわけではないが、茂木さんがいつも講演の中で言っていることをわすれないために書いておく。

・大学はいらない。
→インターネットの普及で自分で勉強したいことは、だいたい自分で調べられるような世界になった。著名なかたの論文なんかもそうである。また、このブログで講演をアップしているのもそうである。MITは、コンテンツを提供している。勉強のコンテンツを提供してくれる場としては、大学はいらない。だが、人との出会いの場としては重要なところであり、それが一番の大学の財産である。

・人は、感動することで変わる。
→人間形成において2割は、親の影響らしい。だが、残りの8割は、その他のものからくる。その他のものとは、感動である。人は感動することで変わる。だから、様々なことを経験することが大切である。これを聞いてリクルートの創設者の江副浩正さんの「自ら機会を創り出し、機会によって自らを変えよ」という言葉が思い浮かぶ。

・多様性が大切。
→ひとつのことに絞りそれを実行すれば、いいものができるという考え方は改めた方がいい。様々なことを体験することで、ある意味で視点のあてかたが変わりそこから違ったものが生まれると考えられる。ノーベル賞受賞者の湯川さんが博識であることを例にだしていた。

・ちょうどいい負荷をかけ続けることが脳の成長に大切。
勉強法について触れていたところで、この話をしていた。簡単すぎず、難しすぎず、その調度真ん中くらいの適度な負荷をかけるように勉強することが脳にとってはよいらしい。なぜかと言えば、そのちょうどいい負荷がドーパミンをだし、脳の結合を強化してくれるから。

・他人がいるから自分がいる。
ミラーニュートンというのがあるらしい。自分を決める判断基準は他人であり、他人がいるから自分を確認できる。これは、当たり前のことのようであるが意外と深い。自分しかいなかったら、それは自分であるという認識をするのだろうかといった疑問につながることである。

クオリアなどについては、こうだとまだまだまとめられない。
茂木さんだけでなく様々な人の話をこういった形で聞きたいなと強く感じる。これまでは、本によって著名人と対話してきたが、実際に声で聞くともっと身近に感じ、脳の中に残る印象が強い。
小林秀雄を聞こう。