脳が冴える15の習慣(築山節)

脳が冴える15の習慣 記憶・集中・思考力を高める (生活人新書)

脳が冴える15の習慣 記憶・集中・思考力を高める (生活人新書)

自分の中で脳ブームなのであろうか。
茂木さんの話などを聞いていると、人間の本質を追求するには、やはり脳のことを知らなくてはと思う。
こうしてキーボードから入力しているときも脳の指令で動いているわけで、
日常の生活において自分の行動を脳が支配している。
すこし、脳が自分の一部ではないような表現になってしまったが、
要は、脳を知ることでより自分を知れることである。
脳のメカニズムを知っていると、「集中力がなぜ続かないのか」または、
「ぼんやりしてダルイ」なんていうことの答えがわかってくる。
それだけでなく、なにか本を読んでいて、例えば、社長の本を読んでいたとすると、
その人の行動が、脳からみると良い行動であり、だからいい判断ができたのであろうと考えることができる。
なにかに視点をあてるときにひとつの切り口としての脳は、本質をついている気がする。
だから、脳ブームがきているのかもしれない。
そのように脳を知るには良書である。

以下、興味を持ったところを引用する。

・脳の基本回転数を上げるには、時間の制約が必要です。距離と時間から速さを算出する式がありますが、それにたとえて言えば、距離は仕事の量や問題の量です。何時までにこれだけの仕事をしなければならない、何個の問題を解かなければならないという状況が与えられていないと、速さである脳の基本回転数は上がりません。(35)
・基本回転数を高めるためには、人と競い合うことも大切です。(43)

脳が時間管理の必要性を求めている。時間は、真に平等なものであるから時間の重要性についてもっと考えなければならない。
競争をなくした現代の教育では、脳を活性化できない。故に、日本人の頭のレベルがさがる。

・朝と夜の活動は、パターン化されていいのです。(53)
・生活の原点をつくることです。寝る時間が多少ずれるのは仕方ありませんが、起きる時間はなるべく一定にして下さい。(54)

仕組み化というか規則化できるとこは、規則化してしまうのが時間効率にとっていい。大前氏もいっていた気がする。

・人のやりたがらないような雑用でも自ら買って出て、コツコツとこなしていた人は、前頭葉が鍛えられ、意志的・主体的に行動する力の高い人にないりやすいということです。(64)
・自分の身近にある、少し面倒くさいと感じる問題を毎日少しずつ解決するようにしましょう。(66)

前頭葉を鍛えることが、いいのか。それはなぜか。前頭葉が脳の司令塔と呼ばれるところだからかもしれない。
小さな成功をいっぱいしよう。

・自分の脳を使って行動を組立てる。自分のルールで行動する。そういう場面を確実に持っておくことが大切です。(83)

主体性をもつこと。自分の行動を仕組み化すること。それに沿って行動すること自体が脳にとって気持ちがいい。
このような定番というか規則正しいものと、サプライズのバランスが大切になる。

・使える記憶を増やすためには、そういう指示をされていなくても、いつか出力することを前提として、意識的に情報を取ろうとしていることが大切なのです。(114)
・使える記憶を増やすためにも、情報を意識的に脳に入力する力を高めるためにも、出力する機会を先につくっておくことが有効なのです。(120)

脳は、記憶を編集し続けるため、必要としない情報は、消去されていく。だから主体性を持って、脳に必要性をアピールし続けることが記憶の定着に繋がるであろう。例えば、規則的な復習。

原則的には、朝食をしっかりと食べ、午前中に動くためのエネルギー源を補給する。昼食の量は、午後の活動に合わせて調整する。夕食は栄養バランスを取ることを重視しながら、寝るまでの空腹を満たす程度に食べる。そういう食生活がベストです。

夕食をどうしてもガッツリ食べてしまうのは、どうすればいいのか。環境のせいにもできないし、悩みどころである。

大切なのは、まったくの無から有を生みだせるとは思わないこと、常にどこかにヒントを求め、情報の組み合わせとしてアイデアを考えようとすることです。(173)

想像力とは、情報をいかに特色をもって組合わせることができるかだ。アイデアがほしければ、日常の生活からアンテナをはる。
なにかを書くときなんかも、組あわせることにオリジナリティをだせば、それがオリジナルだと齋藤孝氏が言っていた気がする。佐藤可士和氏も似たようなことを言っていた。

人を好意的に評価する、また、時にはダメな自分を見せるということです。(188)

自虐の使用は、適度であれば、脳にとっていい。
人を好意的に評価することで、自分もそのように評価されるようになる。

 脳機能を維持・向上させることは、自分一人の力ではできません。自分を動かしてくれる人、気を遣わなければいけない相手、競い会うライバル、自分の問題点を指摘してくれる人、自分を評価してくれる人・・・・・・。そいう人たちが周りにそろっていて初めて、脳のバランスの取れた成長が期待できます。
 これは取りも直さず、人間には社会性が必要ということです。自分にとって前述のような相手が必要であると同時に、自分も誰かにとってそいう存在でなければいけません。いつも自分が主役、自分が先生という立場に居続けていると、脳に問題があっても気づけず、裸の王様になってしまいます。意欲を保ち続けることも難しいでしょう。時には脇役になったり、悪役になったり、生徒になったりすることがとても大切です。
 そのために、まず、人との出会いを大切にして下さい。そして、一度つくった人間関係を簡単には壊さないようにして下さい。それをする努力の中で、脳は自然と鍛えられていきます。
 いろいろな役者がそろった舞台の上で、自分もいろいろな役割を演じつつ活動をマルチにし、豊かな人生を送りましょう。それが脳にとっていちばん大切なことです。(194)