心理経済学(大前研一)
- 作者: 大前研一
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 2007/11/09
- メディア: 単行本
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教育者としての強さを感じる。世界から日本をみて、日本の足りないところなどを指摘し、改善の提案をすることに長けている著者である。それを自分だけでなく、みんなでやる。だから教育に力をいれているのは納得がいく。
本著では、1500兆円の金融資産を有意義につかい、国力を高めるべきだとの提言がなされている。日本人の心理をうまくとらえ、納得のいく視点からとらえている。ひとつ疑問が残るとすれば、触れているところもあるのだが、資産の部ばかりに目がいき、個人の負債のところがちょっと考慮にかけているのではと感じた。負債があるから資産を動かせない心理はもっと強い思う。
この本を読んで期待を持ったのは、大前氏の政界参戦である。以前に都知事戦に負けて以来、避けていたと思うが、そろそろ我慢の限界が来ているのではないだろうか。
今我々が生きている新時代は、一人の天才が世界を変えていく時代である。日本でも一人の企業家、一人の政治家の登場によって、日本人が集団催眠から覚醒する可能性は高い。いったん内向きの心理が開放されれば、目的に向かって一気に進み始めるのが日本人の特徴でもあるからだ。(309)
この文を読んだときに、一人の天才と言えば、あなたなのではないかと率直に思った。
一新塾で大前チルドレンならぬものを育てあげ、基盤はできてきているであろう。
日本を変える人は、他にいるのであろうかと思う。