思考の整理学(外山滋比古)

 

思考の整理学 (ちくま文庫)

思考の整理学 (ちくま文庫)

 本の帯には、「もっと若い時に読んでいれば」と書いてあったが、同じ印象を受けた。だが、いまの時代に読むからこそ、この本の偉大さを感じるのかもしれない。この本が書き下ろされたのが、20年前にもかかわらず、内容が全く時代遅れではない。むしろ、これからの時代に必要な考えが凝縮されている印象を受けた。逆に、基本的に社会を生き抜いていく基本思考は、ITが普及したとか、そういった変化の中においても変わらないものなんだろうなと感じた。
 
 知識集約的な部分を人間が担うことになり、自分の思考を整理することの重要性が年々高まっている時代である。考えることの重要性、楽しさを再確認されるものであり、考えることの入門書には、最適であると感じた。つまり、これから生き抜いていくための入門書と言っても過言ではない。