ちょいデキ!(青野慶久)

ちょいデキ! (文春新書)

ちょいデキ! (文春新書)

「革命よりも改善を」とでもいえばいいのであろうか。人はなにかしらでかいことをやろうとしたがるもの。遠くをみると近くもみえるが、大きいものをみると小さいものは見えなくなってしまう(?)。とにかく、日常の生活において自分の手の届くレベルのことを処理することでしかステップアップすることはできない。似たようなことをイチローも言っていた。だから、目の前のあたりまえのことをクリアしていこうと思う。
 
 だが、あたりまえに思っていることを実践することは意外に難しい。あたりまえとはなんなのかわからない。いわば無意識の領域のことである。その無意識の領域を意識することが成長の第一歩なのかもしれない。非常に抽象的である。また、難しことを考えて、あたりまえのレベルと卑下することにより、自分であたりまえのことはできてると、納得しているだけなのかもしれない。このように自己満足に陥ると、そこから何もうまれない。危険な状態である。

 その自己満足の領域から抜け出す手がかりが、初心に帰ることである。道に迷ったら、そのまま突き進んでもいいが、わかるところまで戻れば、先がみえてくる。ちょいデキという言葉で謙虚に語っているが、何事においても本質的なところであり、これが一番重要な要素であると感じた。