株式投資の未来(ジェレミー・シーゲル)

株式投資の未来?永続する会社が本当の利益をもたらす

株式投資の未来?永続する会社が本当の利益をもたらす

 過去の統計に基づいて、ポートフォリオの組み方や投資戦略を説明している。過去の延長線上に現在があり、そして未来があると考えるのであれば、非常に納得がいく。だが、未来は、どうなるかわからない。過去を振り返ってこうやればリターンがよかったですよと言ってもこれからどうなるんだという疑問には答えてはくれない。そんな疑問は誰にもわからない。歴史は繰り返されるであったり、歴史に習えという言葉の通り、人は、未来の手助けを過去にしがみつくしかないのであろう。過去を未来に活かすので、あれば本著は、必読の書である。

 投資初心者の自分は、リターンをキャピタルゲイン(値上がり益)しか考えていなかったことに気がつく。インカムゲイン(配当)の要素がかけていた。それと同時にいかに自分が短期での株式投資を念頭においていたこと再確認させられる。たしかに、投資資金の問題もあり、短期で、キャピタルゲイン狙いでやるしかないと考えていたのだが、これから投資資金が増えるにつれ、長期的な投資を最大のテーマにしている。何冊か投資関連の本を読んでいるため、自分にあった資産運用のフレームを考え、実践しよう。
 
 株式投資について書かれていた本であるが、その中で知の伝達の重要性に関して論じていてそこに目がいった。古代文明はなぜ滅びたのかという答えに、知の伝達をあげていた。中国が栄えた時期には、紙がつくられ、産業革命期には、印刷機がつくられ、知の伝達が容易になることで、知が広がる。そして、現代では、インターネットによって、知の伝達がほとんど壁のない状態になっている。インターネットの発明に感謝すると同時にインターネットの偉大さを再確認させられた。