芸術起業論(村上隆)
- 作者: 村上隆
- 出版社/メーカー: 幻冬舎
- 発売日: 2006/06/01
- メディア: 単行本
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そんなこんなで、この本に出会う。そして彼は自分のローモデルだと再確認する。彼の壁のない世界的な視点や、本質を捉える考え方、そして生み出される作品が僕を刺激する。日本でいう芸術は、非言語(ノンバーバルコミュニケーション)を非常に重要視する。言葉で言い表したら即刻、にらまれるような感じの風土である。これは、日本の以心伝心の風土から生まれているのであろう。だが、世界の芸術は違うのだ、という村上氏の日本の切り捨てかたは気持ちがいい。正確に言えば、以心伝心だけではないですよとでも言えばいいのであろうか。
芸術は時代を写す鏡であると言われている。いまの時代は、資本主義である。そして、お金という要素は欠かすことができない。いい作品をつくるだけでなく、売れる仕組みをつくる。その作品自体が良いということは最低条件でり、作品における付加価値が大事という主張は、現代を明確にとらえている。芸術というと経済とは関係ない、推敲された場であると考えられがちである。だが、資本主義のなかの一つのマーケットとして成立しているのをみると、彼の主張は、ビジネスにも通ずる点が多々ある。
■カイカイキキ■
・聞いたことないけど、村上隆に触れるひとつの機会:エフエム芸術道場
・観に行きたい:村上隆回顧展 MURAKAMI