社員心得帖(松下幸之助)

社員心得帖 (PHP文庫)

社員心得帖 (PHP文庫)

 表面的なところを鍛えることにより自分を成長させることは可能だと思う。だけど、最終的にぶつかるのは、自分の核がなんなのかという確信に迫るところだ。こうすればいいというノウハウ系のことは、短期的に役にたつ。もちろん長期的にそれが継続することもあるが、目先の問題に取り組むための解決法というイメージを持つ。だが、松下幸之助だとかドラッカーといったレベルになると、人間という本質に迫っていてより深く考えさせられる。考えることが億劫になることもあるが、いずれか考えなければいけないことである。考えなくてもいいが、そうしたら生き残っていけるのかという疑問が浮かぶ。それに、生き残るという言葉を使うほど、自分は、考えているのかという疑問も感じる。
 だが、何事も本質を考えるということが、いまのところ間違いではないのだなと再確認させられる。そこからスタートして普段の行動に活かすことができれば自然と幸福になれるのかもしれない。本質という抽象的な言葉の表現になってしまっているが、考え続けるということを再度確認させてもらった。そして、もっと考えるのだと言っている人たちに対して、ありがたみを感じる。