お金をふやす本当の常識(山崎元)

資産運用をするにあたり、様々な人から学ぶことになる。その中では、ほとんど同じようなことを言っていて、一般化してしま人もいる。だが、山崎元氏は、それなりに個人の視点を持っている人である。最終的には、オリジナルのことを言っている人にひかれる。
テレビでも見かけ、多くの雑誌で連載を持つ、著書も多い。ここまでくるとただの人気者ではないかと思ってしまうのだが、そうではない。彼の差別化要因のひとつに、売り手(証券会社など)側の考えを伝えてくれることにある。売り手の考えを言ってくれる人は多くいるが、その中でも、もう少し真に近いところも言ってくれるというところであろうか。よって、買い手(投資家)のことを少しは考えてくれているのかなと感じる。そのへんが、山崎氏の印象である。自分の常識を否定してくれる人は敵でなく診方である。そして、貴重である。


本著によってきづかされることは、自分のことがわかっても、現状の市場がどうであるかをどう把握するかということである。最近は、自分がどうやって資産運用をしていけばいいのかばかり考えていたので、相手のことを考えていなかった。何事もコミュニケーションがうまくいかないと大変なことになる
市場とのコミュニケーションである。このコミュニケーションの重要性に気づかされた。何事も自分で決めていかなくてはいけないのだが、決めるときの判断基準が自分の考えに偏りすぎてもしょうがない。自分の考えがどこからきているのかを整理しなくてはいけない。というよりもそもそも自分の思考回路にもっと投資しなくてはいけないなと感じた。本は読んで理論は理解しているが、実際に使っていないところである。