マネーと常識(ジョン・C・ホーグル)
- 作者: ジョン・C・ボーグル,林康史,石川由美子
- 出版社/メーカー: 日経BP社
- 発売日: 2007/08/09
- メディア: 単行本
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これでもかといわんばかりにインデックス運用の有効性を書き連ねている。
・分散投資(平均をとれ)
・低コスト(長期投資ともいえる)
集約すればこの2点につながるのではないだろうか。アクティブ運用とインデックス運用の過去のデータを持ち、インデックス運用の有効性を証明し続ける。また、バフェット、グラハム、ピーター・リンチといった著名な投資家もインデックス運用の有効性を唱えていると紹介している。インデックス運用をしている人にとっては、たまにこういった本を読むと雑念に惑わされることがなくなるのではないだろうか。
アクティブ運用とインデックス運用のどちらがいいのかという議論はどっちでもいいと思う。なぜなら、人の投資スタイルもしくは考えによって変わってくる。いわば信仰のようなものだと考えている。この本はインデックス派の人たちのバイブルのようなものであろう。不安になったらこれをみればいい。自分は、インデックス派でもあるのでたまにこういった本を意識的に読むことにしている。
気になるところとしては、データがアメリカのものである点である。日本でいったら日本のバブルの時代をまだ取り戻せていない。世界分散投資が主流の中で、世界経済がずっと右肩上がりでなくてはならないという不安もある。
そんな不安よりももっと不安なのが、日本の投資環境である。まだまだ、証券会社や銀行などの儲けるための投資信託がど主流である。独立系といわれる投信会社もさわかみ投資をはじめ、セゾン投信、かいたく投信、楽知ん投信などがどこまで日本の資産運用の市場に土壌をつくることができるか。バンガードのようにコストを抑えた投信会社に育つのか。日本の投資家が育てようとするかどうか。考えてみたらキリがない。
401kが導入されてアメリカの投資マインドは変わり、日本にも導入され少しかもしれないが変化している。
自分で働いて稼ぐということがもちろん一番であるが、お金に稼いでもらうことも今の時代では重要である。
投資教育をどうすすめていけばいいのかなと思う日々である。