なぜ投資のプロはサルに負けるのか?(藤沢 数希)


金融日記でおなじみの藤沢氏のちょっと昔の本である。投資全体を見渡すにはかなりいい。


「投資をわかったような気にさしてくれる一冊」ランキングがあれば1位である。それだけ、わかりやすく説明され、理解しやすいように書かれている。書かれていることは氷山の一角であり、それぞれのテーマに対してしっかりと言及するにはそれぞれ数冊必要になる。いわば、おいしいとこどりである。


おもしろいのが、多くの資産運用の本では、長期分散のインデックス投資が長期的にみるとリターンがよいからという理由であげられている。だが、本著では、投資の世界は厳しいものであるから、そんな世界で素人が勝負しては危険すぎるので長期分散のインデックス投資をおとなしくしていましょう。というプロらしい正直な意見でつづられている。こういった率直な言い方のほうが個人的には信憑性を感じる。


収入−支出=○○を最近は意識している。いまは、いかにして収入を伸ばすか。だが、労働所得では限界があるため、不労所得となる。多くの人の頭の中にあるのは労働所得である。ファイナンシャルリテラシーを磨いて不労所得を増やすことが、労働生産性をあげるにはいいと考える人は多くなってきていると思う。


いまの相場だとどうしてもプロスペクト理論で証明されたようにリスク回避的になりやすい。だが、何年後かに笑っているのは誰なのかと考えると自分がいかに機会損失をしていることに悔しさを感じないのだろうか。


自分に投資をして労働所得をあげるのと同時に不労所得もあげていこうと思わされた。どこに還元していくかは、そのとき考えようと思うが、それが弱さなのかとも思う。相変わらずの支離滅多な文章になってしまった。